お子様の入園を控え、面接の対策を考え始める方も多いのではないでしょうか。
初めてのことだから雰囲気もわからないし、よく聞かれると耳にする
「子供の長所と短所」についてどのように受け答えをすれば良いんだろう…
と悩む親もいらっしゃると思います。
お受験幼稚園と一般の幼稚園によって、面接を経ての合否については
違いがあるようですが、ここからは面接で失敗しないために
幼稚園の面接に向けての準備、実際に質問される内容への
受け応え方について見ていきたいと思います。
幼稚園面接の真実…雰囲気は?時間は?服装は?質問内容は?
幼稚園入園前の面接は、主に「親と幼稚園の教育方針の考え方について」
「書類上では確認しづらい子供の個性を見る」
「子供が出来ることと出来ないことを見る」ことを目的にしているようです。
入園を希望する家庭の教育方針が、幼稚園での教育のあり方と
方向性や考え方が合っているか、また実際に子供と会話や遊びを通して
コミュニケーションを取り、性格や行動の様子を見ています。
幼稚園には面接による受験を通して合否を決める私立幼稚園や、
上記のような目的に加えて入園後の園での生活に役立てるための
面接を行う公立の幼稚園にわかれます。
それぞれの幼稚園での面接の体験談をもとに、違いを見ていきたいと思います。
■私立幼稚園
私立幼稚園での面接は、親や子供の受け応え、
子供の遊ぶ様子などを見て合否を決めているようです。
実際にどのような質問をされるのか、いくつか例を見ていきましょう。
子供への質問
- 先生と挨拶
- お名前は?
- 何歳ですか?
- 今日は誰とどうやって来たの?
- いつも何をして遊んでいるの?好きなおもちゃは何か?
- 絵の描かれたカードを見せて「動物の名前」「果物の名前」「色」についての質問
- 家で褒められるのはどんな時か、叱られるのはどんな時か?
親への質問
- 幼稚園への志望理由
- 幼稚園の特色や教育方針を理解し賛同しているか?
- 幼稚園に対しての要望や質問
- 子供の長所、短所は何か?
- 衣服の着脱と食事が1人でできるか?
- アレルギーの有無
- トイレトレーニングの現状確認
- 子供を褒める時と叱る時の内容やどのようにしているか?
- いじめや登校拒否をした時の対応について考えているか?
このような、幼稚園への志願理由や生活習慣についての質問がほとんどです。
聞かれてみたとしても答えられないような質問はないですが、
受け応えの言い回しなどについては事前に準備しておいたほうが良さそうです。
子供に関しては家庭での遊びの様子やコミュニケーションがスムーズにいくか、
成長に合わせたトレーニングなどが出来ているかを確認していますね。
さらに私立幼稚園での面接では、両親の仕事のことや
家庭内での両親それぞれの役割についての考え方、
休日の過ごし方やパパの育児への関わり方などを質問されることもあるようです。
公立の幼稚園とは違い、園の教育方針への理解度も確認されますので
面接前に見直しておく必要がありますね。
■公立幼稚園
公立幼稚園では、クラス分けの参考・入園後の園での生活を見据えて
質問をすることが多いようです。
子供への質問
- 先生と挨拶
- お名前は何ですか?
- 何歳ですか?
- 好きな食べ物は何ですか?
- 嫌いな食べ物は何ですか?
- トイレは自分で出来ますか?
- お箸は使えますか?
- 自分でお着替えできますか?
- 朝、歯磨きや顔を洗っていますか?
親への質問
- アレルギーの有無
- トイレトレーニングの状況確認
- 持病や過去の病気の確認
- 送迎方法
- 園への質問
私立幼稚園での面接の質問とは異なりますが、子供の情報や
生活習慣に関する質問をされることが多いようです。
公立幼稚園の場合は願書を提出した時点で
入園が確定していることがほとんどですので、
子供への質問も簡単な受け応えができるか・自分でできることは何か?
などの確認をしたり、そのまま入園手続きをすることもあるようです。
そして面接時、子供が質問をされている際に
注意しなければいけないことが一つあります。
それは、「親が途中で口を出さない」ということです。
子供への質問は、コミュニケーションの取り方を見定めることが
目的ですので、上手く話せなくても声が小さくても良いんです。
自ら話すことに先生方は注視していますので、「〇〇だよね?」
と言いたくなってもグッと我慢しましょう。
また面接の時間ですが、私立の場合は面接中に子供が親の側で
静かに座っていられるかということを見られていたり、
子供のみで別室で行う実技などもあるため15分〜20分ほどかかるそうです。
公立の場合は、親子に簡単な質問をしたりその後の入園手続きも
一緒にやる場合もありますので、こちらも15分〜20分ほどかかることが予想できます。
面接についての大体の内容が掴めてきたところで、
当日の服装について見ていきましょう。
面接時は平服でお越しください、と言われることがほとんどでしょうが、
実際他のママやパパはどのような服装で面接に挑むのでしょうか。
私立幼稚園を受験する親のほとんどは正装で行くことが常識のようです。
一時期、ママは高いバッグを持っていないと合格できない…
とテレビでも見かけることがありましたが、幼稚園としては
「ママが高いバッグを持っているか」ということよりも
「経済的に安定しているか」ということを重要視していると思います。
少し言い方が悪くなりますが、幼稚園としてもそこはビジネスですので
受験をするに当たっては仕方のないことでしょう。
また、子供も正装に近い服を揃えていく親が多いようですね。
面接用スリッパというものもあるようですので、
受験に同行するママやパパは要チェックですよ。
公立幼稚園の面接を受ける方は、バッチリ正装というよりも
普段より少しフォーマルな格好をして行く方が多いようです。
子供も、男の子なら白のポロシャツにスボン、
女の子ならシンプルなワンピースなどの格好が無難なようです。
時々ラフな格好でいらっしゃる親もいるようですが、
幼稚園の雰囲気に合わせて考えてみても良いかもしれませんね。
面接に行く時の服装は、私立にしても公立にしても
「自分たちがどう見られたいか」を考えて選ぶことが重要かもしれません。
社会人としての最低限のマナーを守りつつ、派手すぎずラフすぎない
服装を考えてみてくださいね。
長所と短所の効果的な答え方!〇〇と言えば合格に一歩近づく !?
願書提出後、改めて面接で子供の長所と短所を聞かれる、
というのはよく聞く話ですよね。
面接で再度そのようなことを聞くことで、園側は子供のクラス編成に
役立てるでしょうし、親がどのように育児を行なっているかを
見定められているのではないでしょうか。
親がどれだけ子供と関わりを持ち、愛情を注いでいるかが
その受け応えによって見えてくるのかもしれません。
子供の長所と短所ならすぐに思い浮かぶはずですが、
面接時にそれを伝える時のポイントとして大切なことは
長所なら「大げさに褒めすぎない」、
短所なら「子供を貶めるような言葉を使わない」ことです。
また、具体的な内容を含めることによって
相手に伝わりやすいようにすることも重要です。
ここで長所を聞かれた時の答え方の例を見ていきたいと思います。
- 好奇心が旺盛
「初めて行く場所や会う人にも積極的に関わろうとします」
「初めて見たものや聞いた言葉について、これはなに?どうして?というような
興味をもち、自分自身で理解が得られるように努力する姿勢が見られます」
のような具体例を入れつつ、好奇心が旺盛なことでどのような言動をするのか、
ということを伝えられると相手も分かりやすいですよね。
- 明るい
「気持ちの切り替えが早く、
自分が笑顔でいることで相手を元気にしようと誘ってくれます」
「物事をネガティブな方向に考えすぎず、前向きに捉えることが上手いと思います」
など、普段の子供の様子を上手く伝えていきましょう。
- 集中力が高い
「絵を描いたり工作をしたり、細かな作業も根気よくやり遂げます」
「パズルやお絵かきなど、一度やり始めたことは自分が納得するまでやり遂げます」
など、実際に見たことのエピソードを含めると具体性や信憑性もグンと高まりますよね。
- 想像力が豊か
「想像力が豊かで、家にあるものを使って工夫した遊びをすることが多いです」
「聴いたことのある歌や見たことのある踊りを覚え、寝る前の時間に思い出しながら
自分で唄ったり踊ったりしています」
など、想像力が豊かという点を伝えたいときは
連想力や記憶力も合わせた具体例を示すとより分かりやすくなります。
一方で、あまり好ましくない例としては
「なんでも完璧にこなします」
「我慢強く、文句を言いません」
「大人のいうことをよく聞き、問題のある行動をしません」
というような子供らしさが見えないものです。
実際にそうだとしても、この伝え方だと親の圧力がすごいなぁという印象です。
「何事も自分でやろうと努力しています」
「悪いことを悪いと考え、認める力があります」
「一度失敗してしまったことを覚えており、再度そのような状況に
直面しそうになることを注意すると、理解を示します」
などと言いかえれば印象も変わってきますよ。
次に短所を聞かれた時の答え方の例を見ていきましょう。
- 利己主義
「好奇心が旺盛なため、人のやることにも興味を持ちやすい性格です。
自分の思いや考えを貫こうとする面があるので、思いやりの気持ちを
お友達との関わりの中で学んでいってほしいと願っています」
のように、短所はあるけれど今後改善していくことができる、
家でも親がそのように教えていることを伝えましょう。
- 暴力を振るう
「感情を言葉にして伝えることが苦手で、嫌な時や怒った時などは
相手を叩いてしまうことがあります。ですが、嫌な時・怒った時には
まずその気持ちを言葉で相手に伝えていこう、と教えている最中です」
のように、短所を無理矢理ではなく子供の理解とともに
改善していこうという親の姿勢も大切です。
- 根気がない
「飽きっぽい性格で、根気の必要な作業などは苦手な面があります。
好奇心は旺盛ですので、取り組み始めたことはやり遂げるまで、
見守り応援したいと思っています」
と、親も一緒になって改善していこうと思っていること、
その場合の立ち位置などを伝えることもポイントです。
- 気性が激しい
「喜怒哀楽の感情をしっかり表現することができますが、
言いかえれば感情を抑えることが苦手です。特に怒った時や哀しい時には
自分が納得いくまで泣くこともあるので、どうしたの?と声かけをし
対話をすることによって、子供の気持ちを聞き理解を示すようにしています」
など、子供の短所だけでなくその時の親の対応を詳しく伝えることも、
良い印象を与える効果がありますね。
このように、子供に対してどのような育児を行なっているか、
愛情を持って育てているかという点に注意しながら伝えることが大切です。
これを言えば絶対に合格できる!というフレーズは無いと思いますが、
入園を希望しているという熱意としっかりと子供に向き合っているという
姿勢を伝えることができれば、合格へ一歩近づくことができますよ。
まとめ
幼稚園は親や子供に特別な何かを求めて面接を行うわけではありません。
いつも通りの子供の様子と、入園前の確認を含めて実際に親と対話をすることによって、
これからの園生活の礎を築こうとしているのです。
面接前に、子供と質疑応答の練習をしたり園の見学や体験を通して
環境に慣れさせることも大切ですが、「受験のため」というよりも
成長に合わせた生活習慣を身につけさせることが最も重要だと考えられます。
受験の準備として覚えたことも、その後身についていかなければ
受け入れてくれた園側も混乱してしまいますよね。
親にとっても緊張する幼稚園の面接ですが、普段の生活から
「当たり前のことができるようにする」
「子供の声かけに気をつける」
「円満な家庭を作る」
ことを心がけていれば、子供の情緒も安定しますし
合格へまた一歩近づくことができると思います。
幼稚園によって面接で行われることに違いはあると思いますが、
少しでも参考になれば幸いです。
入園を希望する園に合格するイメージを持って、
笑顔で臨むことを心がけてくださいね。
良い結果となりますように、願っています。